『セカンドID』


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「ULTRA JAPAN」「STAR ISLAND」など、数十万人を感動の渦に巻き込み、いま最も“気づきの場”を提供する起業家、初の著書を一人でも多くの方のお届けし、一人でも多くの方の“気づき”を引き出すために「プロローグ〜第1章」を全公開します!!


興味を持っていただけたら、ぜひ手にとってみてください!

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プロローグ


Prologue 「セカンドID」が、人生の可能性を広げてくれる

いまから約10年前、マイアミで見た世界最大級のダンスミュージックフェスティバル「ULTRA MUSIC FESTIVAL」の光景は、いまでも昨日のことのように鮮明に覚えている。


青空の下、巨大なLEDのスクリーン、最先端のダンスミュージックという共通言語を通じて、世界中の人々がエネルギーを交換しあっていた。


我を忘れて踊り続ける人、夢にまで見た景色を目の前にして泣いている人、それらの素晴らしい光景を目の当たりにして歓喜している人……。まさに僕自身がそのひとりだった。


それから5年後、ただのひとりの観客だった僕が、日本では不可能といわれた、このダンスミュージックフェスティバル「ULTRA JAPAN」のクリエイティブ・ディレクターとして、舞台袖に立っていた。

そして、いまや毎年10万人以上の人たちが、そのステージに熱狂してくれている。我を忘れて大観衆が音楽を通じてひとつになる。

そんな光景を見るたび、イベントという非日常空間は、いつもの自分の殻を脱いだ「本当の自分」をさらけ出せる場として存在していることに気づく。


8歳のとき、1枚の勘違いのハガキがきっかけで俳優になり、27歳のとき、突如休業して世界をまわる旅人へ。

30歳手前で職を失い、恋人にも逃げられ、病気になり、すべてを失った僕は、死の淵をさまよって、人生のどん底を経験した。


そこからたった3年で映画監督になり、「ULTRA JAPAN」のクリエイティブ・ディレクターにもなった。そして、いまは「STAR ISLAND」という未来型花火エンターテインメントや、キッズパーク「PuChu!」などをプロデュースしたりもしている。

『セカンドID』
小橋賢児がプロデュースするSTAR ISLAND


このように、僕にはこれまでの人生でさまざまなアイデンティティがある。

しかし、それらのどのアイデンティティも、僕自身が目指したものでも、強く願った夢でもない。その場で感じたこと、そのときにできることを一つひとつやった結果、気づくとできた未来だった。


幼いころ、世界はまだアナログで、いまの時代のように情報がどこでも誰でも手に入るわけではなかった。雑誌や新聞、マンガやテレビ、そしてリアルな場がエンターテインメントのすべてだった。

そこから、時代はデジタル化に向かって加速していき、ちょうど僕が思春期を迎えるころになると、ポケベルや携帯電話というアイテムが登場した。

そんなものをひとつずつ手にするたびに、自分のワクワクする情報を捉え、掴むことに熱狂したものだった。


現代は便利になった一方で、本当の「夢」や「目標」がつくりにくいのではないかとも思っている。

情報化が進み、いつ、どこにいても世界中の情報にアクセスできる反面、情報ばかりが先行し、実際に体験せずともやった気になってしまう。



“夢にできそうなこと”がそこら中にあふれ、目移りし、僕らをまどわす。


先人たちがつくった「夢の結果」をいつでもどこでも見られてしまうおかげで、たしかに目標や指標はつくりやすい。ただ逆に、見えないことへのチャレンジや、先行きのわからない方向へ向かうことが難しい時代ではないかと僕は思う。


僕は夢も目標も何ももっていなかった。もてる余裕すらなかった。

しかし「自分は〇〇になりたい」と夢を掲げ、それだけを目指していたら、いまの自分にはなれていなかったのではないか、と思っている。


僕はたまに山登りをする。

高い山を登るとき、山の頂上を見上げて考えるのは、「頂上に登ったときの景色の心地よさ」だ。

決して「登ったことを誰かに自慢する」わけではなく、「誰かを見下ろす」ためでもなく、ただ頂上からの景色と自分の心地よさにひたった妄想だけ。

そして、最初に想像だけしたら、山登りをしているあいだはできるだけ頂上を見ないようにする。頂上を見てしまうと「まだか……」と、自分との距離の差に心が萎えて打ち砕かれてしまうし、疲れてしまうからだ。


一歩一歩、足元を見ながら「いまこの瞬間」にフォーカスし続けると、気づいたらクライマーズハイというか、我を忘れるゾーンの状態に入ることがある。

そこでは、先ほどまで怖かった崖が、まるで自分の身体の一部かのように感じ取れて、すいすいと登れてしまう。

そして、気づくと山の頂上に着いていたり、あるいはその先に隠れていたもっと素晴らしい景色に出会うことがあるんだ。


もしかして人生って、この山登りみたいな感じなのではないだろうか。

どんな小さな山でもいい。

最初にその山の頂上に立ったときのことを想像して、ワクワク感だけに集中し、あとはそこに縛られることなく、一歩一歩確かに進む。

途中、打ち砕かれそうなことや困難な目にあっても、最初のワクワクした気持ちに立ち返る。すると、見えなかった景色が徐々にひろがり、思ってもみなかった場所へたどりついてしまうことだってあるんだ。


僕自身、最初から「日本一のフェスのディレクターになるぞ!」「映画監督になるぞ!」「社長になるぞ!」なんて、思っていたわけではない。

山登りと同じように、そのときに置かれた環境を受け入れ、自分のできる範囲で一歩一歩大切にやったからこそ、未来が勝手にできあがっていった感じなんだ。


鍵っ子だった普通の少年が、ひょんなきっかけで俳優という華やかな世界に入ったが、30歳を目前にすべてを失い、夢も希望ももてなかった。そんな僕が10万人を集めるフェスのクリエイティブ・ディレクターになれたように、僕らの未来は、いまこの瞬間から網の目のように変える可能性を秘めている。


最近はオンラインサロン、コワーキングなど、国家や大きな組織を超え、これまでにない新たな価値観をもった小さなコミュニティが、次々と立ち上がっている。

日常とは違うもうひとつのコミュニティに参加することで、職場や学校では出会うことのなかった人々に出会う。

そこで自分だけではできなかったことにチャレンジすると、いままで気づかなかった、あるいは忘れてしまっていた「もうひとりの自分のID=アイデンティティ」に気づくことがある。

また、人生の転落や偶然の出会い、生きているなかで起こるさまざまな想定外の出来事から、それまで知らなかった“もうひとりの自分”というアイデンティティに出会うこともある。


そのもうひとつのアイデンティティのことを、僕は「セカンドID」と呼んでいる。


僕らはまだまだ人生という名の旅の途中。

この多様化した世界で、もうひとつの自分のアイデンティティ、つまり「セカンドID」をもつことが、人生の旅をさらに楽しくしてくれる秘訣なんじゃないかと思う。


この本は、自己啓発本でも、ビジネス本でもない。

僕がいままで出会ってきたリアルな事実と、ちょっとした不思議な出来事をみなさんと共有して、自分にも起こり得る可能性として重ねてもらえたら、それだけで本望。


それらにつながる話をするために、ちょっとだけ僕の過去の物語におつきあいいただければと思う。

そして、この本があなたの「セカンドID」をつくるきっかけづくりに役立てば、これ以上うれしいことはない。

小橋賢児



もくじ


Prologue ―「セカンドID」が、人生の可能性を広げてくれる

Chapter1 セカンドIDは、僕たちの経験の中に

・すべては勘違いから
・いまある環境をあるがままに楽しむ
・もうひとつの「居場所」が自分をつくる
・最初で最後の大きな夢
・ただ、目の前のことに夢中になる
・捉え方によって、景色は変わる

Chapter2 ゼロになることを恐れない

・「僕は○○だから」に縛られない
・遅咲きの自分探しも悪くない
・「人間力の違い」を見せつけられた日
・思いっきり泣いたっていい
・行動は誰にでもできる錬金術
・劣等感しかなかった、ボストンでの生活
・「ULTRA」との出会い
・徐々に死にゆく自分

Chapter3 本当の自分を解放しよう

・「死」を受け入れ、あえて開き直る
・強制的に環境をつくってしまう
・人生には、チャンネルが切り替わるときがある
・「その旅を映画として撮らせてください!」
・DON'T STOP !
・「ULTRA」は日本で開催できるのか?
・きっかけを与える場へ

Chapter4 人生は「想定外」に出会うことで広がっていく

・あえて一度、リセットをする
・バックパックひとつで、3か月間のインド生活
・10日間の瞑想で、自分と究極まで向き合う
・日常に「想定外」を
・トラブルもゲームのように
・「伝統」への疑問と「STAR ISLAND」の発想
・その選択が正解か不正解かなんて、わからない
・全人類クリエイターへ

Chapter5 セカンドIDをもって、本当の自分とつながる

・「中道」〜極を知り、中に気づく〜
・Have to から Want to へ
・セカンドID

あとがき

さらに...1章まで公開!

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著者プロフィール


小橋賢児
小橋賢児

1979年、東京都生まれ。
1988年に俳優としてデビューし、NHK朝の連続テレビ小説「ちゅらさん」など、数多くの人気ドラマに出演。2007年に芸能活動を休止。
世界中を旅しながらインスパイアを受け、映画やイベント制作を始める。
2012年、長編映画「DON'T STOP!」で映画監督デビュー。
同映画がSKIPシティ国際Dシネマ映画祭にてSKIPシティアワードとSKIPシティDシネマプロジェクトをダブル受賞。

また「ULTRA JAPAN」のクリエイティブ・ディレクターや「STAR ISLAND」の総合プロデューサーを歴任する。「STAR ISLAND」はシンガポール政府観光局後援のもと、シンガポールの国を代表するカウントダウンイベントとなった。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会主催の「東京2020 NIPPONフェスティバル」のクリエイティブディレクターにも就任。さらにキッズパーク「PuChu!」をプロデュースするなど、世界規模のイベントや都市開発などの企画運営にも携わる。

書籍情報


『セカンドID』
本体価格1,400円(税別)

【人気俳優】→【突然の休業】→【世界をまわる旅人】→【死の淵をさまよう病人】→【日本を代表するマルチクリエイター】

いくつもの“アイデンティティ"を生きてきた著者が初めて語る、
これからの時代を生きるために必要な「セカンドID」という生き方とは?

「僕らはまだまだ人生という名の旅の途中。
この多様化した世界で、もうひとつの自分のアイデンティティ、つまり『セカンドID』をもつことが、
人生の旅をさらに楽しくしてくれる秘訣なんじゃないかと思う」――Prologueより

「ULTRA JAPAN」「STAR ISLAND」など、数十万人を感動の渦に巻き込み、
いま最も“気づきの場"を提供する男・小橋賢児――初の著書!

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